治安部隊が反政府デモ隊強制排除 イエメン
中東・イエメンで、南部の都市・タイズで市の中心部に居座る反政府デモ隊を治安部隊が襲撃し、少なくとも20人が死亡した。
タイズでは、数千人のデモ隊がサレハ大統領の辞任などを求め、街の中心部の広場を占拠していた。しかし、治安部隊は29日から実弾や催涙ガスを使ってデモ隊の強制排除を開始。ブルドーザーを使ってデモ隊のテントを撤去した他、ケガ人が手当てを受けていた病院なども襲撃した。
AP通信は、30日までの2日間でデモ参加者20人が死亡、200人以上がケガをしたと伝えている。
一方、サレハ大統領は29日、「デモ隊は変革を口にしながら、破壊と略奪を繰り返しているだけだ」として、反政府側との交渉を再び拒否し、即時退陣の要求にはあくまで応じない構えを見せている。