IAEA事務局長「日本は包括的に報告を」
福島第一原子力発電所事故の実態把握のため、調査団を派遣していたIAEA(=国際原子力機関)の天野事務局長は6日、20日から開く閣僚級会議で、日本が事実を包括的に報告することをあらためて求めた。
これは、6日から始まったIAEAの理事会の会見で、天野氏が記者団の質問に答えたもの。事故直後にメルトダウンを示す放射能データが測定されていたことが先週になって公表された点について、日本時間6日夕方(現地時間6日朝)にIAEA側から問い合わせて初めて情報を得たと説明。新たな事実は「調査団の報告書とは別に日本側が閣僚級会議に提出する報告書に盛り込まれることを期待する」と述べた。
IAEAは、閣僚級会議を、原子力の安全性の向上に向けて現在の枠組みを見直すための重要なものと位置づけている。天野氏は6日の理事会でも「閣僚級会議で新たな提案をしていきたい」と抱負を語った。