仏から145年ぶり古文書返還、韓国で式典
韓国・ソウルで11日、フランスが145年前に持ち去った朝鮮王朝時代の古文書の返還を祝う式典が盛大に行われた。
朝鮮時代の宮殿「景福宮」で行われた式典では、赤い布に包まれた古文書が当時の衣装を身につけた人々により運ばれ、供え物とともに祭壇に安置された。
古文書は、朝鮮王朝における結婚式や葬儀などの細かなしきたりが美しい挿絵とともに記録されている「朝鮮王朝儀軌」などで、1866年、フランス海軍が297冊を持ち去り、約20年にわたる交渉の末、「事実上の返還」が決まった。
式典に出席した李明博大統領は「力で奪われた文化財が平和裏に戻されたことは大変意義深い」と演説した。
「朝鮮王朝儀軌」は日本の宮内庁も保管していて、韓国に返還する協定が10日に発効している。