財政危機のギリシャ、混乱が広がる

　財政危機に陥っているギリシャでは、赤字削減のために大幅に削りこんだ予算案など、財政再建策が示されたが、これに抗議するゼネストやデモが拡大している。

　首都・アテネでは１５日、約３万人が抗議デモを行ったが、一部が暴徒化、警官隊が催涙弾で応酬するなどし、ロイター通信は９人が軽傷、４０人が拘束されたと伝えている。

　パパンドレウ首相は、国際通貨基金（ＩＭＦ）の支援を受けるために、増税や大幅な歳出削減を柱にした財政緊縮策を打ち出し、自らの辞任と引き換えに大連立を模索したが、野党側はこれを拒否。このため、内閣改造と信任投票を行うと発表したが、負担を強いられる国民の不満が収まる気配はない。