中国、海上警備能力を倍増へ
南シナ海の島の領有権をめぐってベトナムなど東南アジアの国々と摩擦を強める中国が、海上警備能力を一気に倍増させることが明らかになった。
中国の英字紙「チャイナ・デイリー」によると、国家海洋局の関係者は、領海や排他的経済水域(=EEZ)のパトロールを行う沿岸警備隊の監視船を、現在の約260隻から20年までに520隻以上に倍増させる方針を明らかにした。沿岸警備隊の隊員も現在の9000人から1万5000人に、航空機も9機から16機にそれぞれ増やす方針。
また、国営の中国中央テレビは16日、中国海軍が最近、南シナ海の海南島付近で軍事演習を行ったと報じた。
中国は東南アジアの国々と南シナ海の島の領有権をめぐって対立を深めており、先月には、ベトナム近海で、資源の調査活動を行っていたベトナムの探査船が中国の監視船に妨害を受けた事件をきっかけにベトナム海軍が実弾演習を行うなど、両国の緊張が高まっている。