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IAEA閣僚級会議 事務局長、提案に自信

2011年6月21日 1:42

 福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力の安全について話し合うIAEA(=国際原子力機関)の閣僚級会議が20日、オーストリア・ウィーンで始まった。ウィーンから、岩崎建記者が報告する。

 会議の冒頭に演説したIAEA・天野事務局長は、「今後1年以内での安全基準の見直し」などいくつかの提案をし、それをスピードをもって実行していく決意を強調した。

 「IAEAが世界の440もの原子炉を一つ一つ検査するのは現実的ではないため、“抜き打ち”の形で原発の検査を行っていきたい」-これは、無作為に選び出した施設に対し、IAEAの専門家が評価を行うもので、1年半後には準備を終えたいとしている。

 また、経産省の原子力安全・保安院のような規制当局のチェックも提案した。特に、日本については来年、これを実施したいと述べた。

 これらはIAEAとしての提案であって、全ての国が受け入れるかどうかはわからない。天野氏は、こうした提案は日本時間22日未明に採択される閣僚宣言の趣旨をふまえたものだとしており、各国の支持は得られると自信を示している。しかし、各国の原子力政策が必ずしも一致しない中でどうまとめていくかは、これからにかかっている。