ポル・ポト派元最高幹部の初公判始まる
70年代のカンボジアでポル・ポト派が行った大量虐殺を裁く特別法廷で、当時の最高幹部ら4人に対する初公判が27日から始まった。
被告は、ポル・ポト派のナンバー2だった元人民代表会議議長のヌオン・チア被告(85)ら4人の元幹部。ポル・ポト政権下では、虐殺や強制労働で、当時の人口の4分の1にあたる約200万人が死亡したとされ、最高クラスの幹部だった4人は大量虐殺や人道に対する罪などに問われている。
特別法廷では去年、強制収容所の元所長に対し、禁錮35年の判決が言い渡されたが、審理はほとんどが収容所内での犯罪に限られていた。
最高幹部4人に対する今回の新たな裁判では、カンボジア全土で行われた虐殺の実態解明が期待されているが、4人は罪を認めない方針とみられ、公判が長期化するおそれも指摘されている。