英国の人気日曜大衆紙、168年の歴史に幕
犯罪被害者の携帯電話を盗聴した疑惑で廃刊に追い込まれたイギリスの人気日曜大衆紙が10日、最終版を発売し、歴史に幕を下ろした。
日曜大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」の本社前では、廃刊の前夜の9日、記者らが「ありがとう、そしてさようなら」と1面に書かれた最終版を手にして読者に感謝の気持ちを伝え、168年の歴史に終止符を打った。「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」をめぐっては、犯罪被害者の携帯電話を盗聴した他、警察を買収した疑惑などが浮上し、取材手法に批判が集中した。
一方、この新聞の元編集長で、今年1月まで首相官邸の報道担当の責任者だった男が盗聴と警察官を買収した疑いで逮捕されていて、今後の疑惑の真相解明に関心が高まっている。