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米国が債務不履行の危機回避 市場の反応は

2011年8月2日 1:22

 アメリカ政府が債務不履行(デフォルト)を避けるために借金の上限を引き上げなければならない問題で、オバマ大統領は日本時間1日朝、野党側と借金上限を引き上げることで合意したと発表した。当面の危機は回避されたが、この合意をアメリカや世界はどう見ているのか、ニューヨーク支局・正田千瑞子記者が報告する。

 1日のアメリカの各紙は「期限ぎりぎりで合意できた」と一面で大きく報道している。市場でも、ひとまず安堵(あんど)感が広がった。

 1日のニューヨーク株式市場は、アメリカの債務不履行の危機だけは回避されたとの安心感から、ダウ平均株価は一時先週末比100ドル以上、値を上げたが、その後、マイナスに転じている。

 一方、円相場は、東京外国為替市場では一時1ドル=78円台をつけたが、その後、再びドルが売られている。日本時間1日午後11時現在、ニューヨーク外国為替市場では1ドル=76円台後半での取引となっている。

 円高の傾向はしばらく続くとみられている。アメリカの巨額の財政赤字問題は根本的に解決したわけではなく、アメリカ国債の格下げの可能性は残っているためだ。また、アメリカの景気減速の懸念も続いており、市場関係者からは「ドルを買う材料がない」という声も上がっている。