経済復興のため、石油生産再開へ リビア
23日に内戦終結が宣言されたリビアでは、経済復興のため、石油の生産回復に向け、油田などの修理が急ピッチで行われている。生産回復に向けた取り組みを、富田徹記者が取材した。
内戦で傷ついたものの、本来、豊かな石油資源を誇るリビア。25日、西部・ザウィヤにある石油精製施設を訪ねると、すでに操業が再開されていた。内戦前の生産量は一日に12万バレル。他の工場も合わせ、国内消費量の6割をまかなっているということだが、生産力はまだ半分程度しか回復していない。
原油生産により生み出される膨大な富は、これまでカダフィ大佐やその取り巻きが独占してきた。今後は、国の復興のために欠かせない資源として、内戦で傷ついた油田やパイプラインの修理も急ピッチで行われている。首都・トリポリにある国営石油会社の幹部、アフメット・シャウキ氏は「来年の半ばまでには、通常の生産量に戻したいと思っています」と話しており、すでに各国の企業から新たな取引の申し出も数多く来ているという。
生産水準が回復すれば、リビア経済の再建に向けて大きな原動力となりそうだ。