G20閉幕 欧州不安食い止めに各国強調を
フランス・カンヌで開かれていた20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)が4日、閉幕した。各国首脳は、ヨーロッパの信用不安を食い止めるため、各国が協調することなどを盛り込んだ首脳宣言を採択した。
議長国・フランスのサルコジ大統領は会見で「ヨーロッパは危機に対する信頼性ある回答を引き出すために努力した。(G20の)全ての国の支持を得た」と述べ、サミットの成果を強調した。
首脳宣言では、信用不安を食い止めるため、ヨーロッパ連合(EU)が先月、包括的な対策をまとめたことを歓迎し、速やかに実施するよう求めている。先進国は財政健全化に取り組み、特に「第2のギリシャ」になるのではと懸念されるイタリアについては、今後、国際通貨基金(IMF)が財政再建策の進展を監視していくことになった。さらに、財政危機に陥った国に融資を行うため、IMFの資金基盤を強化することで合意したものの、具体的な内容は先送りされた。
今回のサミットで、各国は、ヨーロッパの債務問題への解決策を打ち出す狙いだったが、ギリシャ情勢が急展開する最悪のタイミングと重なり、説得力に欠ける内容となった。