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タイの洪水、動物園の動物にも危機迫る

2011年11月5日 21:19
タイの洪水、動物園の動物にも危機迫る

 日々深刻さを増すタイ・バンコクの洪水被害では、人間だけでなく動物にも危機が迫っている。

 洪水が広がるバンコク東部にある動物園「サファリワールド」では、1300頭以上の動物が飼育されているが、今月初めに始まった浸水が敷地の半分にまで広がり、営業停止をやむなくされている。浸水は深いところで1.5メートルにもなっているが、他の場所に動物を移動させるのは困難なため、今後は土のうの壁とポンプによる排水でしのぐという。動物園の社長は「浸水があと1メートル深くなると動物の居場所がなくなってしまいます」と話している。

 バンコクの洪水は日を追うごとに中枢部へと迫りつつある。中心市街地から約10キロ離れた、タイ政府の洪水対策本部の目の前で浸水が始まった。また、国際空港に近く、日系企業も多く入居する東部のラッカバン工業団地では、運河の氾濫を警戒して、連日、軍が出動して土のうを積み足す作業を行っている。

 広がり続ける洪水に、バンコクでは疲れと諦めの入り交じった空気も漂いつつある。