スペイン総選挙 7年半ぶりの政権交代
財政危機への不安が高まるスペインで20日、総選挙が行われ、最大野党の国民党が単独過半数を獲得して圧勝し、7年半ぶりの政権交代となった。
スペイン下院(開票率99.5%)で、国民党は186議席、与党だった社会労働党は110議席となり、国民党が大きく引き離して単独過半数を獲得。7年半ぶりに政権が交代し、ラホイ党首が新しい首相に就任する予定。ラホイ党首は「奇跡は起こらない。スペインは困難な状況に直面している。我々は国の将来を決める岐路に立たされている」と述べ、今後も財政再建の道のりは険しいとの認識を示した。
スペインの国債は金利が危険水域といわれる7%に近づくなど、財政危機への懸念を払拭できていない。ラホイ党首は、さらなる緊縮策を打ち出す方針だが、失業率が20%を超える中、国民の不満を抑えながら、どのように財政を立て直し、市場の信頼を取り戻すのか、難しい課題に直面する。