ミャンマーへの制裁緩和検討~米国務長官
アメリカの外交トップとして、56年ぶりにミャンマーを訪問しているクリントン国務長官は1日、テイン・セイン大統領と会談した。クリントン長官は、現在行っている経済制裁の緩和を検討していることを伝え、関係改善への強い意欲を示した。
会談は首都・ネピドーで行われ、テイン・セイン大統領は「歴史的訪問を歓迎する。両国関係の新たな一章となる」と述べ、関係改善への期待感を示した。
会談後に記者会見したクリントン長官は、軍事政権から3月に民政に移管して以降、政府が民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんと対話を行うなど、改革へ向けた取り組みを進めていることについて「勇気づけられた」と評価した。その上で、政治犯全員の釈放など、より一層の民主化を求めた。
クリントン長官は、現段階で経済制裁を解除する考えはないとしながらも、ミャンマーが真の改革を続けていくのであれば、制裁を緩和することも検討していると表明した。また、現在は代理大使レベルとなっている外交関係を20年ぶりに大使を復帰させて格上げするなど、関係改善に強い意欲を示した。