日テレNEWS
国際
2012年1月4日 16:15

米大統領選 共和党 候補者選び本格化

米大統領選 共和党 候補者選び本格化
(c)NNN

 2012年、4年に一度の大統領選挙が行われるアメリカ。選挙が行われるのは11月だが、オバマ大統領の対抗馬を決める野党・共和党の候補者レースが年明けから本格化している。そのもようをワシントン支局・平野亜由子記者が取材した。

 アメリカ中西部アイオワ州の州都・デモイン。1月1日ということでまだ街は閑散としていたが、アメリカテレビ各局の中継車がずらりと並んでいた。普段、あまり注目を集めることはない町なのだが、大統領選挙が行われる年は、年明けからアメリカだけでなく世界各国のメディアが詰めかける。

 実は、秋の大統領選挙にむけ候補者を絞り込んでいく予備選挙がここアイオワ州の党員集会で幕をあける。元下院議長・ギングリッチ候補の姿が見えると、会場内からは大きな歓声があがっていた。民主党は現職のオバマ大統領の出馬が決まっていて、事実上の信任投票となるが、野党・共和党の候補らにとっては、初戦となる3日の結果は、その後の指名争いの行方に大きな影響を与えるだけに、ギリギリまで必死の選挙活動を行った。

 オバマ大統領就任から3年。景気は低迷を続け、失業率は9%前後と高止まりしたままだ。大統領の支持率も4割台と低迷し、野党・共和党には政権交代のチャンスのはずだが、未だ本命候補が絞りきれず、異例の混迷状態となっている。

 当初、共和党支持者の間で期待が高かったのが、唯一の女性候補、バックマン下院議員。しかし、アメリカの国民的歌手・エルビス・プレスリーの命日に間違えて「きょうはエルビス・プレスリーの誕生日です。ハッピーバースデー!」と発言するなど、ほかにも失言を連発し失速。

 その後、雇用創出の手腕を買われたテキサス州知事のペリー候補が支持を集めるが、有権者が支持する候補を決める重要な指針となるテレビ討論会で「僕が大統領になったら無くしたい省庁は教育省と商務省と…うー…3つ目は何だっけ?3つ目の省庁は教育省と…うーん。総務省と…3つ目は…うーん、言えない。ごめんなさい」と、お粗末な発言を繰り返して失速した。

 2011年11月以降は、元ピザチェーン店経営者という異色の肩書を持つケイン氏が歯切れの良い語り口で支持を集め、一時トップ争いを繰り広げた。しかし、2011年11月に「ケイン氏に自分がやったことを潔く認めて欲しい。不適切だったと」とセクハラ被害を訴える女性が出現。ほかにも女性問題が相次いだ上に、オバマ大統領のリビア政策について質問された際に何も答えられなかったなど、外交・安全保障問題での弱さが露呈。あっという間に支持率が下落し、12月上旬、候補者レースから撤退した。

 更に、本命視されていた前マサチューセッツ州知事のロムニー候補も支持を広めきれず、ケイン氏の撤退後、支持率トップに躍り出た元下院議長のギングリッチ候補も過去2回の離婚歴や「パレスチナ人は創作された民族」などの過激な発言で失速気味。代わりにベテラン下院議員のポール候補と元上院議員のサントラム候補が支持を伸ばすなど、今回の共和党候補者レースは本命不在のまさに”猫の目”状態だ。

 アメリカメディアや専門家からは「共和党の混迷がオバマ大統領の再選を手助けすることになる」といった声も上がっている。共和党支持者からも「まだ決めていません。はっきりとしたフロントランナーが今はいないので。誰に投票するか決めるのがとても大変です」「まだ決めていません。3人までは絞っていますが」との声があがっており、困惑の色を隠せないようだ。

 誰が混迷を抜け出し、オバマ大統領の対抗馬となるのか。これから6月上旬まで、ほぼ毎週行われる予備選挙の結果に世界の注目が集まることになる。