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異常に早く舵が回った~操舵手 韓国船事故

2014年4月20日 1:23

 これまでに30人以上の死亡が確認された韓国の旅客船沈没事故で、行方不明者らの家族に船内の映像が初めて公開された。

 公開されたのは、視界が悪い水中で沈没した船の捜索を行う様子。行方不明者の家族の代表者が、捜索にあたっているダイバーに撮影を依頼したもので、19日未明から朝にかけ撮影されたという。映像を見た家族の中には、捜索を指揮する海洋警察への怒りをぶつける人もいた。

 家族「私たちの子どもを全部引き揚げて。大事な子どもをみんな殺しておいて一体何をやっているの」

 また海洋警察は、水中で捜索にあたっていたダイバーが19日朝、船の4階部分でガラス窓越しに3人の遺体を発見したことを明らかにした。

 一方、救助活動とともに事故原因の究明も急がれている。船長らとともに逮捕された操舵(そうだ)手は、船が急旋回した時の状況について次のように話している-「普段より舵(かじ)が大きく動きました。私がミスした部分もあるが、異常に早く舵が回った」

 また、合同捜査チームは、事故当時操縦をまかされていた3等航海士は、出港場所の仁川から済州を結ぶ航路で約6か月間、勤務していたものの、南下するルートで事故海域を操縦するのは、今回が初めてだったことを明らかにした。

 捜査当局は船の急旋回が人為的なミスなのか、それとも船に問題があったのか詳しく調べることにしている。