×

復原力あまりにもない船だった~乗組員

2014年4月22日 16:49

 韓国で旅客船が沈没した事故は、発生から7日目を迎え、死者が100人を超えた。海洋警察は船内の捜索を重点的に行っているが、新たな生存者は見つかっていない。

 海洋警察などの救助チームは、21日から22日にかけて、修学旅行中の高校生が宿泊していた4階の船尾部分や3階のラウンジから多数の遺体を発見し、犠牲者は108人、行方不明者は194人となった。事故が起きたのは16日午前9時頃で、朝食の時間帯だったため、かなりの乗客が食堂にいたとみられている。救助チームは食堂への進入ルートを確保し、捜索を目指している。

 一方、21日に新たに逮捕状が請求された1等航海士ら4人が報道陣の取材に応じ、沈没の原因は急な針路変更によるものという見方を示した。

 乗組員「当時、私はいなかったが、かじを反対にきった可能性もあるし、かじが故障したかもしれない」

 一方で、「復原力があまりにもない船だった」と話し、セウォル号に構造上の問題があったと主張している。

 こうした中、海洋水産省はセウォル号が航行した跡を分析したデータを新たに公開した。航跡には36秒間の空白があり、その間、停電していた可能性があると分析している。セウォル号はこの空白があった時間帯の直後に急旋回しており、捜査当局は急旋回との関係についても調べるものとみられる。