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2014年5月2日 18:00

日米首脳が強調 “若い世代の交流を”

日米首脳が強調 “若い世代の交流を”
(c)NNN

 4月、アメリカのオバマ大統領が日本を訪れ、安倍首相とともに日米の結束を内外にアピールした。日米関係をさらに進展させるために、アメリカの若者にいかに日本を知ってもらうか、様々な取り組みが続いている。

 “すし外交”から始まったオバマ大統領の訪日。TPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉では課題が残されたものの、日米同盟の強化が確認された。そして、その共同会見で両首脳がともに強調したのが“若い世代の交流”だった。

 安倍首相「日米同盟の今後の発展を支えるのは両国の若者たちです。若者たちの交流をいっそう強化するため、今年度6000人の留学生をアメリカに送るプランを伝え、大統領も高く評価してくれました」

 オバマ大統領「若い世代の絆が今後、我々の関係をより近づけるものになる」

 両首脳が重要視する若い世代の交流。実はいま、アメリカへ留学する日本人学生は年々減少しており、その数は中国やインドなどに引き離されている。一方、日本に留学するアメリカ人学生も中国に留学する学生の3分の1程度にとどまっているのが現状だ。どうしたら日本への関心をもってもらえるのだろうか。

 4月11日、オバマ大統領の訪日を前に、ある大会が行われていた。アメリカ・メリーランド州で行われていたのは“全米ジャパンボウル大会”。会場では、全米の高校生が日本の知識を競っている。歴史や地理など難しい問題も出題されている。「富士山は活火山です。最後に噴火したのはいつですか?」との問題に「18世紀」と答える学生。見事正解し、会場内がどよめく。この大会に参加したのは、全米各地の高校で日本語を第二外国語として学ぶ学生だ。成績優秀者には日本に行くチャンスが与えられ、例年、大会参加者の約75%が大学でも引き続き日本語を勉強しているという。参加者した学生からはこんな声を聞くことができた。

 「日本のアニメを見て日本文化を知り、面白いと思いました。それで日本語を学ぼうと思いました」

 「私は日本で英語の先生になりたいです」

 会場を訪れていた佐々江駐米大使は「彼らの能力の高さ、知識は素晴らしい。私も3分の1は答えられなかった。彼らが日米両国の友情の懸け橋になることを願っています」と語る。

 またアメリカ議会や政府でも、日本との交流を重視する動きが見られる。今年3月、議会下院で日本との関係強化を目的とした議員連盟が発足。若い世代の議員を中心に党派を超えた60人以上が参加している。さらに国務省やFBI(=アメリカ連邦捜査局)などの若手職員10人を、今年7月から日本の政府機関や企業などに派遣する予定だ。4月8日、ワシントン市内で日本での研修に向けての学習会が行われていた。この日、研修生は日本でスムーズに働くコツなどを学んでいた。講師が研修生に「日本ではよく『根回し』が必要になります。面白いプロセスです。日本政府の政策決定でも根回しがあるので注意を払ってください」と、日本独特の慣習を説明していた。

 アメリカとは文化も大きく違う日本での研修。なぜ、希望したのだろうか。

 FBI職員「日本の法執行機関がどのような対応をしているのか学びたい」

 アメリカ空軍職員「日米間での政策決定プロセスの似たところ、異なるところを学びたい」

 この若手職員の研修プログラムは今年で10年目。日本政府も研修生が果たす役割に期待を寄せている。この研修を受けた財務省のOBは「研修先だった日銀や金融庁がどのような役割を果たし、議会がどういう影響を与えるのか理解することができました」と語った。

 アメリカでは、政治や経済など多くの分野で中国や韓国の存在感が増すなか、日本を理解している人材が先細りしているとの懸念の声もあがっている。いかに若い世代の“知日派”を増やしていけるのか、今後の日米関係を深めていくひとつの鍵となりそうだ。