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櫻井翔が取材…台湾総統の“決意”と日本への思い 「備えることで戦争を回避」「台湾有事は日本有事」 開発急ぐ無人兵器とは?

2025年5月20日 9:56
櫻井翔が取材…台湾総統の“決意”と日本への思い 「備えることで戦争を回避」「台湾有事は日本有事」 開発急ぐ無人兵器とは?
中国との緊張が高まっている台湾を率いるのが、頼清徳総統(65)です。20日で就任から1年を迎えます。櫻井翔キャスターが総統府を訪ね、海外のテレビメディアでは初となるインタビューを実施。そこで感じたことを、現地からの中継も交えてお伝えします。

■「柔和な表情」と「強い危機感」

櫻井翔キャスター
「私は今、台北市の中心部にいます。奥に見える一際高い建物は、街のランドマークである『台北101』です。一時期は世界で最も高い建物に認定されるなど、台湾の経済発展の象徴ともされています」

「カメラを反対側に向けると、ライトアップされているのは台湾総統府です。建築後100年以上がたち、その歴史を感じます。ここで執務するのが、頼総統です」

「海外のテレビメディアとして初のインタビューということで私もやや緊張して待っていたところ、奥から現れた頼総統は柔らかな笑顔が印象的でした。ただ、その口からは、柔らかな表情とは違った、中国に対する強い危機感が語られました」

■総統「台湾でとても人気です」

18日、櫻井キャスターは身分証の確認などセキュリティーチェックを受けて、総統府の中へ入りました。「緊張感ありますね。床の雰囲気も歴史を感じるといいますか…」と、廊下を歩きます。

この場所で、海外のテレビメディアの取材に初めて応じたのが頼総統。櫻井キャスターが自己紹介すると、頼総統は「前々から存じています。あなたは台湾でとても人気です」と応じました。

20日で就任1年を迎えます。中国や日本との関係などについて、渡辺容代・NNN上海支局長と共に1時間半にわたって聞きました。

■就任1年「引き続きより強い台湾を」

櫻井キャスター
「就任1年を迎えますが、心境はいかがでしょうか?」

頼総統
「昨年5月20日、総統への就任を宣言した際には、台湾をより強くすることを志しました。私としては全力を尽くし、市民を団結させ、引き続きより強い台湾を構築していきたい。それが今の私の心境です」

元々は医師だった頼総統。政治家に転身後、台南市長や副総統などをへて去年、第16代総統に就任しました。就任後、中国との関係について「現状維持」を強調してきました。

一方、中国は「台湾は中国の神聖なる領土だ」(習近平国家主席)などと強調。中国と台湾は1つの中国だとして統一を目指しています。

頼総統は今年3月、スパイ活動が激しさを増しているなどと主張して、初めて中国を「敵対勢力」だと非難しました。

すると翌月、「台湾独立などの分裂勢力を断固殲(せん)滅する」として、中国は台湾周辺で2日連続で大規模な軍事演習を実施。台湾と中国の緊張は高まっています。

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■中国、米に取って代わろうと企てる?