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政府軍撤退も「戒厳令出す用意ある」

2015年2月19日 11:15

 停戦発効後も政府軍と親ロシア派の戦闘が続いていたウクライナ東部のデバリツェボから18日、政府軍が撤退を始めた。しかし、戦闘が完全に終結し、停戦合意の履行につながるかは不透明な状況。

 ウクライナ・ポロシェンコ大統領は18日、停戦発効後も戦闘が続いていたウクライナ東部の交通の要衝・デバリツェボから政府軍の大部分を撤退させたと明らかにした。親ロシア派は、デバリツェボの全域を制圧したと発表している。

 ポロシェンコ大統領は「計画的かつ組織的にデバリツェボからの撤退作戦が終了した」と述べ、撤退は計画的なものだと強調。しかし、ウクライナ大統領府によると、ポロシェンコ大統領は戒厳令を出す用意があるとも表明している。背景には、デバリツェボの事実上の陥落を受けて政権の求心力が低下することを避けたい狙いもあるとみられる。

 一方、親ロシア派は停戦合意に沿って前線から重火器の撤去を始めたと発表したが、戦闘の完全な停止につながるかは不透明な状況。