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2015年8月26日 18:47

ロンドンは五輪後どうなった? 現地報告

ロンドンは五輪後どうなった? 現地報告
(c)NNN

 日本では、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の整備計画をめぐって議論が続いているが、夏のオリンピックが前回行われたイギリスでは、開催から3年がたち、その跡地の利用も進んでいる。ロンドンから渡辺祐史記者が報告する。

 ロンドン東部にあるオリンピックパークには、新国立競技場のデザインで当初の案を担当したイギリスのザハ・ハディド氏が手がけた流線型の水泳競技施設がたっている。現在は一般用に水泳教室として開放されている。

 ロンドン・オリンピックのメーンスタジアムでは現在、来月開幕するラグビーのワールドカップに合わせ、屋根を取り付ける工事が行われている。オリンピック開催当時は全部で8万席だったが、観客席を取り外すなどして最大5万4000人収容のスタジアムに改装中。陸上やサッカー、ラグビーなど多目的に使える競技場に生まれ変わる。

 ロンドンでもオリンピック後の施設の使い道が大きな議論になった。

 大会当時、部屋とシャワールームなどだけを備えたシンプルだった選手村の部屋が、大会後にはリフォームされ、キッチンを取り付けるなどして賃貸マンションに生まれ変わっている。家賃は月約50万円と高額だが、住宅不足が深刻なロンドンは家賃が高騰しているため問い合わせも多いという。

 住宅賃貸会社「Get Living London」のリール・ヤング社長はこう語る。

「選手たちがここでどんな生活をしていたか、みんな興味があります。自分たちの家になることにワクワクしている人もいます。(オリンピックのために)政府は多額の投資をしました。この地域を長期的な視点で再生するためのものでもあった」

 オリンピック前、現在のオリンピックパーク周辺には工場などが立ち並び、水質汚染なども深刻な地域だった。オリンピックはそこを再開発するきっかけと位置付けられた。取材したマンションには、周辺に住んでいた低所得の人たち向けの部屋もあった。

 ただ、メーンスタジアムの改装費が当初の予想よりもかさんでおり、見通しが甘かったのではないかという批判が出ている。

 オリンピック開催は、どこの国にとってもなかなかない経験。それぞれの事情やニーズにあった「オリンピック後」の姿を、どこも必死になって議論しているようだ。