フランシスコ教皇死去 貧困層支援や環境問題に尽力 来日し“分かち合う大切さ”説く
ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が21日、88歳で亡くなりました。
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2019年。ローマ教皇の来日は、このとき38年ぶり。
2019年 フランシスコ教皇(当時82)
「(日本の若者の中には)社会的に孤立している人が少なくなく、端に追いやられている人、人生の意味がわからず自分の存在意義を見いだせない人がいる(ことに気づいた)」
日本の若者の悩みに思いを寄せ、誰かと分かち合うことの大切さを説いていました。
世界10億人以上の信者を束ねるローマ・カトリック教会の最高位。第266代ローマ教皇フランシスコ。謙虚な人柄や質素な暮らしなどで、海外のみならず日本でも多くの人の尊敬を集めていました。
21日、ローマ教皇庁はフランシスコ教皇が亡くなったと発表しました。88歳でした。
フランシスコ教皇が国家元首を務めるバチカン市国。訃報が伝えられると、多くの人が死を悼んでいました。
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今年2月、肺炎などの治療のため、病院に入院にしていたフランシスコ教皇。その後、退院し、少しずつ公務を再開していました。
公の場に最後に姿を見せたのは20日。バチカンのサンピエトロ広場で行われた復活祭のミサに、車イスで姿を見せました。
フランシスコ教皇
「親愛なる兄弟姉妹のみなさん、復活祭おめでとうございます」
世界平和を願うメッセージを発信していました。
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2013年、史上初の南米出身の教皇として即位したフランシスコ教皇は、貧困層の支援や環境問題に尽力。対話を重視する姿勢が、世界的に評価されてきました。
ローマ教皇庁は、フランシスコ教皇の死をこう悼んでいます。
ローマ教皇庁
「彼は特に最も貧しい者や疎外された者たちに対して、忠実さや勇気、そして普遍的な愛をもって生きることを教えてくれた」
世界中から追悼の言葉が寄せられています。