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2016年1月3日 19:14

米大統領選 ワシントンからその展望を報告

米大統領選 ワシントンからその展望を報告
(c)NNN

 今年、アメリカでは4年に一度の大統領選挙が行われる。現時点でトップを走るのは、民主党ではクリントン氏、共和党ではトランプ氏だ。それぞれの党が候補者を決めるのは7月。選挙戦の展望について、ワシントンから近野宏明記者が報告する。

 野党共和党でトップを走るのは、不動産王として知られるトランプ氏。実業家としての実績で今の政治に不信感を持つ人の支持を広げる反面、移民や女性、障害者などへの差別的な言動で物議をかもし続けている。

 トランプ氏「私は、イスラム教徒の入国禁止を提案する」

 12月に起きた銃乱射事件の容疑者がイスラム教徒であることを受けたこの発言には非難が殺到。しかし、一部の調査では、共和党支持層の支持率が41%にまで上がった。アメリカンエンタープライズ研究所・シニアフェローのバウマン氏は次のように話す。

 バウマン氏「トランプ氏は『私は強い。プーチン大統領と対峙(たいじ)できる。「イスラム国」とも戦える』と言い、(オバマ政権と)差別化しています。(トランプ氏は)大学を出ていない人たち、白人労働者たちに人気があります。こういう人たちがトランプ氏の支持層の核だと思います」

 白人の保守層は、移民や社会的弱者に重点を置くオバマ政権から取り残されたと不満を抱いている。そんな感情を代弁し、強いリーダーシップをアピールするトランプ氏に引きつけられているのだ。党内の穏健派は影が薄く、トランプ氏が共和党の指名争いで「本命」となる可能性もささやかれている。

 一方のクリントン氏は、上院議員や国務長官としての実績があり、民主党内の6割近い支持を固めて、安定した戦いぶりを見せている。

 クリントン氏「共和党候補、特にトランプ氏のイスラム教徒に関する発言は、危険なだけでなく、恥ずべきものです。大統領候補が使うべき言葉ではありません」

 クリントン氏は、国民の感情に訴えるトランプ氏とは対照的に、理性に訴え、現実的な政策でのリーダーシップを掲げている。その分、今の政治に不信感を持つ人々には敬遠される傾向にあり、どれだけ支持を広げていけるかが課題だ。

 オバマ政権の次の4年間は、どんなリーダーに託されるのか。それぞれの党の候補者を絞り込む「予備選挙」が来月始まり、選挙戦はいよいよ本格化する。