ノーベル生理学・医学賞に大隅氏 理由は?
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今年のノーベル生理学・医学賞に、細胞のリサイクル機能「オートファジー」の分子メカニズムを解明した東京工業大学の大隅良典栄誉教授(71)が選ばれた。
大隅栄誉教授は福岡県生まれの71歳。
大隅教授は、酵母を使って、細胞が生き抜くために内部で自らのタンパク質を分解・消化することで栄養源を確保するという、細胞のリサイクル機能「オートファジー」の分子メカニズムを解明し、生命におけるオートファジーの研究の進展に大きく貢献した。
カロリンスカ研究所は、受賞決定の理由について「彼の発見は、“オートファジー”の根本的な重要性を解明する道筋を開いた。また、細胞がどのように再生するか我々の理解を新たな段階に導いた」としている。その上で大隅氏の研究について、「生理学・医学においてオートファジーの根本的な重要性が認識されたのは、大隅氏の常識を覆す研究があってこそ」だと評価している。
日本人の生理学・医学賞の受賞は1987年の利根川進さん、2012年の山中伸弥さん、去年の大村智さんに次ぐ4人目。