９日、投票日を迎える韓国大統領選挙で、選挙戦最終日の８日、各候補者らは遊説で支持を訴え、最有力の文在寅候補は、日本との関係や北朝鮮問題についても言及した。

　支持率でトップを走る文在寅候補は、自らの出身地である釜山で演説し、慰安婦問題の解決に向けた日韓合意についても言及した。

　最大野党、共に民主党、文在寅候補「日本との慰安婦合意は間違っている！」

　そのうえで「北朝鮮問題の解決をアメリカや中国には任せない」と述べ、北朝鮮への対応を主導していく姿勢をアピールした。支持率が同率２位で文候補を追う「自由韓国党」の洪準杓候補は、北朝鮮との対話を重視する文候補が当選すれば北朝鮮に近い政権が誕生すると批判。

　自由韓国党、洪準杓候補「親北朝鮮の左派政権になるのか、決める日は明日だ」

　洪候補に並ばれた「国民の党」の安哲秀候補は「世論調査の結果をひっくり返す」と演説。

　国民の党、安哲秀候補「国民の力で私が文在寅候補に勝ちます！」

　フランスの大統領選挙で中道の候補が勝利したことに触れ、同じ中道である自らへの支持を訴えた。終盤にかけて保守層の支持を受け勢いを見せている洪候補に対し、安候補にはその後支持が上がる材料がなく苦戦が予想される。