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2018年8月31日 16:29

人気の陰で…カワウソ密輸“日本向け”最多

人気の陰で…カワウソ密輸“日本向け”最多
(c)NNN

日本でもペットなどとして人気が高まっているカワウソ。そのカワウソの密輸が急増している。中でも去年、日本向けの密輸が最多だったことがNGOの調査でわかった。


■カワウソなのに泳げない理由

100種類以上の動物が暮らしている高知県立「のいち動物公園」。ここでは、3種類、合わせて8頭のカワウソが飼育されている。園内で人気者のカワウソ。エサを食べているのはコツメカワウソのメコン(メス)とメナム(オス)だ。

カワウソ飼育担当・森本さやかさん「メナムがタイで、メコンがインドネシアです」

十数年前に、この2匹は密輸されたとみられ、国の依頼を受けてこの動物公園で保護されることになった。水辺で暮らし、泳ぐことが得意なカワウソ。しかし、この2匹は水が苦手だという。

森本さん「(カワウソは)小さな頃に群れで生活していて、親に泳ぎを習うんですが、それができていないので、今でも水が好きではなく、泳ぐことができない」「密輸で、親と離されてというのが一番大きいと思います」


■SNSなどを介して続く密売

コツメカワウソなどは絶滅の恐れがあるとされ、ワシントン条約で取引が規制されている。その裏で、密輸が横行しているのだ。去年、東南アジアで、カワウソの密輸の摘発が相次ぎ、45匹を押収、その約7割にあたる32匹が日本向けだったという。そのすべてが、タイから持ち出されるところだった。

タイ国内では、カワウソの取引そのものが禁止されているが、以前はバンコクの市場で密売が行われていた。タイの当局が、カワウソ密売業者のアジトを摘発するなど、取り締まりを強化したことで、表だって密売は行われなくなったようにみえていた。しかし、いまもSNS上などで密売は続けられていた。


■密売業者「日本人はカワウソが好き」

私たちは密売業者に接触。日本人の客がいるかを尋ねた。

カワウソ密売業者「(Q:日本人の顧客はいますか?)たくさんいます」「以前、日本の客に、30匹とか40匹とか売りました。日本人は(カワウソを)飼うのが好きなんです」

日本人に多く売られていたというカワウソ。野生生物取引を監視するNGOの担当者は、その背景には日本国内での高い需要があると指摘する。WWFジャパン・野生生物取引監視部門「トラフィック・ジャパン」北出智美代表は――

「特に人気なのがペットとして飼うカワウソの赤ちゃんで、1匹で安くて80万~90万、高くて160万円ほどのものも見つかっています」

違法な取引の対象ともなっているカワウソ。人気の裏でリスクにさらされている。