「山本美香賞」ジャーナリスト・村山祐介さん、移民・難民問題の著書で受賞
優れた国際報道に贈られる「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」の授賞式が行われ、ヨーロッパに押し寄せる移民・難民問題に関する著作を発表した、ジャーナリストの村山祐介さんが受賞しました。
この賞は、シリアで取材中に銃撃を受け亡くなった山本美香さんの遺志を引き継ぎ、優れた国際報道につとめた個人に贈られるものです。
第12回の授賞式が都内で行われ、著書「移民・難民たちの新世界地図」で、ヨーロッパを目指して移民・難民が押し寄せる地域の最前線や、ロシアによるウクライナ侵攻の惨状と故郷を追われた人々を描いた、ジャーナリストの村山祐介さんが受賞しました。
村山さんは、ポーランド、地中海、ウクライナなど各地に足を運び、命がけで国境を越えようとする人々の声を丁寧に拾い上げたことなどが評価されました。
ジャーナリスト・村山祐介さん「SNSでいうと、いろんな誤情報だったり偽情報だったりフェイクニュース、ウソか本当かわからない。あるいは感情がむき出しになって攻撃的な言葉が飛び交っていて、それは可視化されるんですけど、胸にしまい込んだ声や現地で向き合わないと出てこない声を伝えるのがジャーナリストに今、求められていることなんだなと。私が伝えたかったのは、私が何かを伝えたいと思っている私の言葉ではなくて、私が託された言葉でした」
村山さんは今後、中東やアフリカで移民・難民問題に関する取材を続けていくということです。