自動音声翻訳機普及で英語学習はどうなる?
世の中で議論を呼んでいる話題についてゲストに意見を伺う「opinions」。今日のテーマは「自動音声翻訳機市場拡大で英語学習はどうなる?」海外留学のサイトを運営するスクールウィズ代表の太田英基氏に意見を聞いた。
調査会社のBCNによると、自動音声翻訳機の月別の販売台数は、去年1月に比べて、今年7月は約12倍に増加。訪日外国人の増加などが背景にあるとみられている。
また、国も来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて音声翻訳技術を活用し、「言葉の壁がない社会」を発信するということを目指している。
――このように、音声翻訳技術が身近になっていくと外国語を学ぶことをしなくてよいのかどうか?太田さんのご意見をうかがいます。フリップをどうぞ。
「学ぶべき2つの理由」です。
「学ぶべき」と書いているんですけれども、もちろん旅行ですとか、あとはちょっとだけ話したいっていう人たちは、もしかすると翻訳機でそのニーズをカバーできちゃうんですけれども、やっぱり仕事ですとかビジネスで使いたいという人たちに必要になります。
その理由が2つあると申し上げたんですけれども、1つは単純にやっぱりその翻訳っていっても、やっぱり「こんにちは」って言ったら「ハロー」って流れて、「ハロー」って言ったら「こんにちは」っていう形で、通常にコミュニケーションとるより、やはり2倍時間がかかってしまいます。その限られた1時間とかの商談の中で、そのうちの半分の時間がもったいなくなっちゃうっていうのが結構不利になってしまうなっていうのが1つ。
あとはですね、私ども世界中50か国以上旅をしているのでそれで気付いたことあるんですけど、ここまで英語ができないビジネスマンが多いのは、日本しかないなと。
―ウワーッ!そうですか?
藤田さんどうですか?
――いや本当に日常生活程度ですよね。ビジネス英会話ってまた別にありますもんね。
そうですね。
――お金になるような、仕事になるような会話力っていうのは、やっぱり必要なんですね。
そうですね。
――どうなんでしょう。コミュニケーションが今、日本人が厳しいということは、それ用の英語を学ばなければならないということなのでしょうか。
そうですね。やっぱり英語力を持っていないと。これからやっぱグローバル化していく中で、外に出て行くだけじゃなくて、日本に来て一緒にビジネスやる人たちもたくさんいるので、やっぱり今以上に必要なビジネスで使える英語能力っていうのをしっかり身につけていくということが大事になってくるとは思います。
――太田さんもかつては英語苦手だったとおっしゃっていました。私たちも中学から、今は小学1年生から英語の学習が始まっていますが、なぜ日本人は、そこまで英語に対して苦手意識を持っているんでしょう。
やっぱりそれは使った経験がないからだと思います。実際に自分が英語を使って、それが通じたという成功体験はすごい少ないなと思ってまして、それをちゃんと育てていく教育をしないといけない。あとは、スピーキングをとにかくやってこなかった。文法しかやってこなかった。
――となると、これからの時代は変わるという感じでしょうかね。
おっしゃる通りで、来年度から大学入試の試験が、スピーキング必須になるんですね。なので、話せないと良い大学に行けなくなる時代に変わってくるので、彼らが社会に出てくる5年後10年後っていうのは、今の20代30代の人たちも英語できないと、そのアジアやグローバルでやる仕事っていうのは、どんどん若い人たちに奪われていってしまう可能性は非常に高いかなと思いますね。
――新世代が英語がしゃべれる、一方で年配層の人たちはしゃべれない。これは、これから世界から後れをとってしまう可能性があると。
そうです。もうすでに後れをとっていますが、より一層遅れてしまうリスクはあります。
――そういう意味では自動音声翻訳機に頼るわけではなく、やはり学んだ方がいいと。
はい、おっしゃる通りです。
――わかりました。英語は大事ということで、私も身にしみて。社会人でも留学できるということですね。
うちのお客さんも社会人の方が多いのでね。
――この辺りもビジネスマンもいい材料になると思います。
【the SOCIAL opinionsより】