中国の孫楊選手、8年間の資格停止処分に
過去のオリンピックで2大会連続、金メダルを獲得し、東京オリンピックでも有力選手として注目された競泳男子の中国の孫楊選手について、CAS(=スポーツ仲裁裁判所)は28日、ドーピングの規定違反を認定し、8年間の資格停止処分とする裁定を発表した。
孫楊選手は2018年9月に行われたドーピング検査の際、採取された血液が入った容器を壊して検査を妨害した疑いがもたれていた。
当初、国際水泳連盟は警告のみの処分としたが、WADA(=世界反ドーピング機構)が処分は不十分として、孫選手を2年から8年の資格停止処分にするよう求めてCASに提訴していた。
この問題についてCASは28日、WADAの訴えを支持した上で、孫選手のドーピング違反が2014年に続いて2度目であることを重く見て、8年間の出場停止処分とする裁定を発表した。
一方で、妨害行為の前後の検査では陰性だったことから、去年の世界選手権での孫選手の金メダルは取り消されず、同じ大会で2位だった日本の松元克央選手の順位は繰り上がらなかった。