福島第一原発周辺の海水“異常なし”中国国家原子力機構
東京電力福島第一原発の処理水放出をめぐり、日本産水産物の輸入停止措置が続く中、中国国家原子力機構は「福島第一原発周辺で採取した海水などに異常は確認されなかった」と明らかにしました。
中国国家原子力機構は7日、ことし2月に福島第一原発の周辺海域で採取した海水と水産物のサンプルを分析・検査した結果、放射性物質の濃度に異常は確認されなかったと発表しました。
中国の専門家らによる検査は去年10月とことし2月の2度にわたり行われ、前回の結果も異常がなかったとの報告が出ていました。
福島第一原発の処理水をめぐっては、水産品などの輸出入を管理する中国税関総署が先月12日、日本側の担当者と日本産水産物の安全性について北京で協議を行ったことが明らかになっています。
また、中国は去年9月、安全性が確認された日本産水産物の輸入を再開することで日本側と合意していて、先月開かれた日中両政府の「ハイレベル経済対話」でも議題になっています。
一方で、中国外務省は7日の会見で「1回の検査結果に異常がないからといって、今後も問題がないとは保証できない」とモニタリングを継続する姿勢を強調していて、輸入再開の協議が前進するかが注目されます。