ものまねで揶揄…トランプ氏、専門家を酷評
アメリカ大統領選まで2週間あまりとなる中、トランプ大統領は選挙演説で、政権の新型コロナウイルス対策を担ってきた専門家・ファウチ氏を痛烈に批判しました。
トランプ大統領は、感染症対策の権威で、国民的な人気も高いファウチ氏を標的にし、「彼こそが判断を誤った」として、自身の対応を正当化しました。
トランプ大統領「ファウチ氏は中国からの渡航を禁止するなと言った」「彼はマスクを着用しなくてもいいと言ったのだ」
トランプ大統領はまた、ファウチ氏が大リーグの始球式で暴投したことを、ものまねをして揶揄しました。
トランプ大統領「彼は肩がおかしかったようだ」「彼の肩はおかしい」
ファウチ氏は前日、テレビ番組で、トランプ大統領の新型ウイルス感染について、「まったく驚かない」などと述べたほか、大統領のリスクを軽視する姿勢に苦言を呈していて、これに怒りを爆発させたものとみられます。
トランプ大統領はこの日、別の会議でもファウチ氏のことを「間抜け」などと酷評。「彼の話に耳を傾けていたら50万人が死亡していた」などと述べるなど、一気に批判のトーンを強めています。
これを受け、バイデン陣営は「大統領はウイルスを打ち負かすのではなく、ファウチ氏を攻撃した」などとすぐさま声明を出しました。
国民的な人気の高いファウチ氏をめぐる論争にまで発展したことについて、有力紙「ワシントンポスト」は、「国民に強さを示すための大胆な賭けだ」と論評しています。