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2021年10月23日 13:05

アフガン閉鎖続く大学も 教授の訴え

アフガン閉鎖続く大学も 教授の訴え
(c)NNN

タリバンは、男女分離などを条件に私立大学の再開を認めましたが、公立の大学は、今も閉鎖されたままです。首都カブールがタリバンに制圧されておよそ2か月。日本に留学経験がある、アフガンの国立大学の教授が、現状について語ってくれました。

■「授業は再開できず、給料も貰えていない」

私が教える大学は、いまだに授業を再開できていません。男女ともに、授業が受けられていない状況です。私自身も、首都カブールがタリバンに制圧されて以降、給料をもらえておらず、自宅の家賃を払うことができていません。物価も上がり、生活は非常に厳しいものになってきています。

タリバンの高等教育省からは、男女が別々に授業を受けられるように、教室などを準備しろと言われています。しかし、十分な予算がないため、準備を進められません。予算もないし、これから冬がやってくるので、準備がより滞ると思います。授業が再開できるまでにあと4、5か月はかかるのではないでしょうか。

学長もタリバンの人間に代わってしまいました。イスラム教に反するようなカリキュラムは、イスラム教に準ずるものに変更するようにと言われています。ただし、タリバンがいうイスラム教は、タリバン独自の思想であり、本来のイスラム教とは全く違うものです。

■「まるでろう屋に入れられたよう」女子学生らの悲痛な声

タリバンが首都カブールを制圧してからの、この2か月間、私は学生と直接会って話をしてきました。彼らは自分の将来をとても心配していました。1か月後に卒業する予定の学生は、卒業証書を受け取ることができるかどうか分かっていません。

簡単に外に出られない女子学生たちは私に電話をかけてきます。みんな今の状況に、非常に失望しています。勉強も働くことも許されず、兄弟や父親とは全く違う存在であるかのように感じ、まるでろう屋に入れられているようだと訴えていました。

■「女子学生らの“恐怖”は絶対になくならない」

時間はかかりますが、男女が別々に授業を受けられるような環境を作れば、女子学生も大学に戻って授業を受けることはできるでしょう。しかし以前と同じようにはなりません。授業はタリバンのルールに基づいたカリキュラムに変わります。また、女子学生が抱える不安や恐怖は絶対になくなりません。

恐怖を感じているのは、外国企業や以前の政府などで働いていた人たちも同じです。タリバンから狙われるのではないかとおびえています。実際に外国企業で働いていた私の友人が、タリバンから、仕事内容について尋問を受けました。私もとても恐怖を感じます。

タリバンに恐怖を感じている人々は、いずれ国を離れることになるでしょう。政府機関や外国企業で働いていたような優秀な人たちや、国の将来を担うべき若い世代がいなくなったら、この国がこれから発展していくことはありません。これはもう疑う余地がありません。

(NNNバンコク支局 鈴木源汰)

「アフガンからの声#12」

■写真:取材に答えてくれたアフガンの大学教授