就任100日トランプ氏 “移民排斥”強引な手法への反発強く…支持率も低迷
トランプ大統領が就任してから29日で100日となります。ただ、不法移民対策をめぐり“移民の排斥”ともとれる強引な手法への反発も強く、支持率も低迷しています。
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アメリカのホワイトハウスには…。
記者
「不法移民の顔写真が載ったボードです。このようなボードが、ホワイトハウスの執務室に向かう道のりに、ずらっと立てられています」
不法移民の顔写真に、「殺人」などと罪状が書かれたボード。トランプ政権発足から100日を前に、取り締まりの“成果をアピール”したものとみられます。
トランプ大統領は、“不法移民によって、国内の治安が悪化している”と主張。対策を最優先課題と位置づけ、政権発足後、13万9000人を強制送還したとしています。
ただ、強引な手法に反発も強まっていて…。
NNNコロラド 山崎大輔記者(米・コロラド州 21日)
「拘束した移民を収容する施設なんですけど、その目の前でトランプ政権に抗議するデモが行われています」
窓に向けて手を振ると、建物の中から手を振り返しているようなシルエットが見えました。
母親が収容されているという女性は…。
母が収容されている女性
「母はスーパーから出たところで、当局にさらわれました。当局は覆面をしていて、民間人の格好をしていました」
女性は、母親にビデオ通話をかけると、その思いを代弁。
母が収容されている女性
「私たちはいま大変な困難に直面しています。“新しい内戦”に直面しています」
トランプ政権を“独裁”とし、「正さないといけない」と訴えました。
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しかし、トランプ大統領による“移民対策”は強まるばかり。
28日に署名した大統領令では、不法移民に寛大な州や都市などを30日以内にリストにして公表するように求めました。
これは、不法移民排斥に抵抗し“聖域”とも呼ばれる州や都市に、圧力をかけ始めた形です。
私たちは、その“聖域”の1つ、コロラド州デンバーにある小学校へ。児童の7割が中南米からの移民だという学び舎には、ある変化が起きていました。
小学校の先生
「出席人数が減りました。5人から10人ほど来ない時もあります」
トランプ政権になり、学校での移民の取り締まりを可能にしたことが、背景にあるとみられます。
そこで、学校側がとっていた対策が、この赤いカード。
小学校の先生
「ドアを開けてはいけない、どんな質問にも答えてはいけないと書かれています」
当局からの取り締まりに対応するための助言を記し、児童や保護者に配っているといいます。
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国内から批判の声が高まり、支持率が低迷するトランプ政権。
(世論調査平均 ニューヨークタイムズ 支持45% 不支持52%)
日本時間30日、就任100日を記念する演説が予定されています。
(4月29日放送『news zero』より)