露ウクライナ直接交渉 プーチン大統領出席せず…なぜ来なかった?
ロシアとウクライナのおよそ3年ぶりの直接交渉が15日、トルコで行われる予定です。非公開の協議にプーチン大統領は出席せず、ゼレンスキー大統領との首脳会談は実現しませんでした。
――なぜプーチン大統領はこの直接交渉に来なかったのでしょうか?
プーチン大統領としては、当初から現地入りは考えていなかったとみられます。
ゼレンスキー大統領は首脳会談を繰り返し呼びかけたわけですが、この挑発を真に受けず、最終的にはトランプ大統領の動向も見極めて判断した形です。
プーチン大統領は直接交渉を呼びかけた会見でも「中断された交渉を再開する」と言及していて、代表団のトップや交渉場所も3年前と同じでした。あくまで前回の交渉の続きだと強調し、自分が行くような場所ではないと示した形です。
圧力を強めるトランプ大統領に対し、ロシアは和平に前向きだとアピールしつつ、実務者レベルの交渉でさまざまな要求を突きつける戦術です。
また、ロシアの独立系メディアは、プーチン大統領はゼレンスキー大統領を格下とみているため、実質的に降伏する形でなければ首脳会談は実現しないとの見方を伝えています。
――今後の停戦へ向けた直接交渉はどうなりそうですか?
ロシア側が外相といった閣僚級すら派遣しなかったことで、ウクライナや欧米の反発も予想されます。また、日本時間の午後4時に交渉開始という報道も出ましたが、まだ始まっておらず情報は錯綜しています。
最大の争点は、ウクライナや欧米が求める無条件の30日間停戦をロシアが受け入れるのかどうかです。
しかしロシア側は、自国に有利な3年前の合意案をベースに交渉を再開するというのが基本姿勢で、双方の隔たりは大きいとみられます。