原発を“占拠”ロシアの狙いは?「人道回廊」で合意の意味 専門家「攻勢を強めるだろう」
■2回目の停戦協議 “唯一”合意に至った「人道回廊」とは?
有働
「そしてこの原発への攻撃へ先だって行われた、2回目の停戦協議なんですが、唯一、合意したというのが、『人道回廊』の設置でした」
日本テレビ・岩本乃蒼アナウンサー
「人道回廊とは、民間人を避難させる脱出ルートのことで、設置されている間は、避難する人や食料や医薬品を運び入れる人々の安全を保証し、一時的な停戦もあり得るというものです。過去の紛争などでも設置されてきました」
■「人道回廊」の設置は攻撃激化の前触れ?
有働
「鶴岡先生、この『設置で合意した』、この意味合いはなんでしょうか?」
鶴岡
「これは小さな一歩、前進ということだとは思います。ウクライナの側としてはですね、この人道的な危機を避けたい、そして国民の犠牲を避けたいと、非常に切実なところがあると思います。そしてロシアの方も『人道的に戦争してますよ』というアピールとして、これを使うということなんだろうと思います」
有働
「先生、仮に『民間人が退避しました』となった、その後なんですけれども、これ攻撃はしないと考えられるんでしょうか」
鶴岡
「それが非常に危険でして、民間人がいなくなったんであれば、ある意味『攻撃しても問題ないであろう』という議論にもなってしまうんですね。しかもこの停戦の協議をしている中で、この人道回廊を新しく設置するということですから、まだまだ攻撃が続くということなわけですね。人道回廊によって市民を避難させた後に攻撃が続くと。ですから、次の交渉に向けて、ロシアはおそらくさらなる攻勢を強めてくるんだろうと懸念されます」
(3月4日放送『news zero』より)