「本当においしい…?」ビーツ味・抹茶味の食べられるスプーンでカレーライスを実食! 温かい緑茶にはかぼちゃ味、500回以上かき混ぜたあとに起きた“変化”とは…? 【中京テレビ「あなたの真ん中取材班」】
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中京テレビ「あなたの真ん中取材班」に寄せられた、“食べられるスプーン”に関する調査依頼。『このスプーンって、本当に美味しいの?』『使ってるとき、ふにゃふにゃにならないの?』、そんな質問の数々を取材班が実食を通して、調査してみました。ビーツ味のスプーンで食べた、カレーライスの味わいは?
食べられるスプーンって、本当においしいの?
中京テレビ「あなたの真ん中取材班」に投稿されたのは、“食べられるスプーン”の調査依頼。
『このスプーンって、本当に美味しいの?』
『使ってるとき、ふにゃふにゃにならないの?』
『アレルギー対応はしているの?』
『原材料にどんなものを使っているの?』
といった質問が寄せられました。
早速、取材班は、“食べられるスプーン”として名前が挙げられた「PACOON(パクーン)」を購入。実際の味や使い心地を調査しました。
PACOONのフレーバーは、おから・抹茶・ビーツ・かぼちゃ・い草の全5種類。
大人の手のひらに収まるサイズなので、子どもも使いやすい大きさです。スプーン型のクッキーで、1個ずつ包装されていました。持ち目部分にはミシン目が入っており、取り出しやすい工夫も。
まずは、“使ってるとき、ふにゃふにゃにならないの?”という疑問を、温かい緑茶とカレーライスを使って調査。
緑茶には、かぼちゃのフレーバーを使用。5分間ほど緑茶の中に浸した状態でも、かたさに変化はありませんでした。その後、PACOONを緑茶のなかで500回ほどかき混ぜてみると、若干持ち手部分が湿ってきたような感覚に。
スプーンの先端も水分を含んでいるせいか、ふっくらとした見た目に変わっていきました。
かき混ぜ回数が600回を超えたあたりで、根元からポキッと折れたPACOON。しかし、折れるまで、“ふにゃふにゃ”になることはありませんでした。
緑茶の味に、かぼちゃ味が染みこんでいるような変化はなく、PACOON単体で食べるとしっかり“かぼちゃ”の味。野菜クッキーのような感覚で、味わうことができました。
次はビーツ味のPACOONで、カレーライスを食べてみました。かぼちゃ味と同様、しっかりとした強度で使い心地は抜群。
ずっしりと盛り付けられた白米も、しっかりすくうことができました。ちなみに、白米のみ食べてみても、白米にビーツの味がうつっている様子は無し。
PACOON単体で口に含んだ時のみ、ビーツの風味を感じたので、食事中の“お口直し”としても使えるかもと感じました。
しかし、食べ物をすくう部分が小さいせいか、肉など大きな具と白米をカレーのルーを、同時にすくうのは少々至難の業。
また、大きな具をすくい上げる広さもないため、肉などは皿の縁を使って持ち上げることに。もう少し広かったら、豪快にカレーをかき込めたかも…という思いが少しだけよぎりました。
そんななか、スプーンを使っているときの“あるある”、皿のなかにスプーンがまるごと滑り落ちるという事態が発生。
持ち手にカレーのルーが付着してしまいました。
こんなとき、プラスチック素材だったら拭けばとれるルーですが、PACOONの場合は拭き取っても一部染みこんだ状態となり、しばらくはカレーの香りと付着したルーによる若干の湿り気を感じながら食べる時間が続きました。
PACOONのかたさは食事終盤になっても最初と変わらず、使い心地の良さをキープ。しかし、時間経過によって、冷えてかたまった白米をすくおうとした瞬間、根元からポキッ!
残念ながら、選手交代となりました。
食べ始めから30分近く使用したのち、折れたPACOON。長時間の食事で使用する場合は、折れた部分をすくうための“2本目のPACOON”を予備で持っておくと安心かもしれません。
2本目はあえて香りが強そうな「抹茶」をセレクト。他のフレーバーに比べれば香りは強いものの、こちらもカレーや白米へに香りがうつることはなく、強度も他フレーバーと同様くらい。
PACOON2本を使用し、カレーライスを完食しました。
食事中はフレーバーの香りが気にならないのに、単体で食べると素材の風味をほのかに感じることができるPACOON。しっかりとした歯ごたえで、野菜クッキーを食べているような口当たりでした。
ビーツやおから、い草はほんのり甘く、抹茶はかみ砕くほどに口いっぱいに抹茶の香りと優しい苦みが広がります。抹茶の苦みを帯びた独特の風味は、小さな子どもにとっては、少しだけ“苦手な味”かもしれません。しかし、どのフレーバーも、食後に楽しく味わうことができました。
スプーンなのに、食べられる「PACOON」。ピクニックやキャンプなどのアウトドアシーンでは、ゴミの削減にもつながるアイテムです。
一体、どんなキッカケで誕生したのでしょうか?
PACOONを販売している、「株式会社勤労食」に聞いてみました。社員食堂の運営をメイン事業とする同社。同社広報・濱崎さんによると、56年間、社員食堂の運営をメイン事業として行い、働く大人の健康管理を行ってきたといいます。
PACOON開発のキッカケは、“食育”。
「大人になってからの食育にずっと苦戦していることから、子供の頃からの食育が、大人になってからの健康を守れることにも繋がると考え、弊社としてより多くの人の未来のためにできる事をしたいと考えました」と、開発の背景を教えてくれた濱崎さん。
続けて、「子供たちが生きる時代は、“環境”も当たり前に考える世の中になるので、早い段階から“食育“と“環境教育”に、楽しみながらふれられる商品を販売しながら、そのような想いを広めたいと思いました」と明かします。
通常タイプの原材料は、小麦粉・砂糖・鶏卵・野菜パウダー・植物油。また、アレルギー対応として、昨年からビーガンタイプの販売もスタート。同タイプは、動物性食品の使用を控えた原材料、砂糖は甜菜糖で卵は使用していないといいます。
食べているときにポロポロ崩れないため、車の中でのちょっとしたおやつタイムにもぴったりのPACOON。ちなみに、広報・濱崎さんのオススメは、ヨーグルトを食べるときに使うこと。「ヨーグルトを食べた後、PACOONを食べる事で噛む健康にもなり、小腹も満たされるのでオススメです」と理由を明かしました。
さまざまなシーンで使えるPACOON。2月には名古屋市内の飲食店7店舗で「パクーンラリー」(2/1~2/28開催)を実施するなど、知名度向上に向けた幅広い活動も注目を集めています。
今後の展望について、濱崎さんは「PACOONを使う事で、水の使用頻度やゴミを減らすことができるので、防災食を食べる時に使っていただきながら、かつ“栄養も摂ることができる”存在として広めていきたいと思います」と話します。続けて、「輸出も始めており、国内だけでなく海外にも、PACOONと共にあらゆる角度から、日本の良さを世界に広めていきたいと思っています」と語りました。