「志望校に行けない」名鉄広見線に迫る廃線の危機、子どもたちの進路に影響する可能性も…存続の条件は“自治体の負担増”
【反対派】清水亮太議員:
「財政上の確認がまだとれていない」
「(名鉄に)提示されている金額をお支払いするくらいなら、子どもたちに直接使ってほしい。そういった声も当然あります」
【賛成派】谷口鈴男議員:
「今の段階でその財源を盾にして、民意を遮断するということはいかがなものかと考えます」
「どうしても残していただきたい、というのが本音であります」
反対と賛成、それぞれ議論が飛び交った町議会。議論の結果、賛成多数で伊藤さんらの請願書は採択されました。
町議会後、『名鉄広見線を守ろう会』伊藤さんは、「ホッとしております、ありがたいことだと思っています」と話し、続けて「可児市さんにもコスト協力をお願いして、みんなで少しずつ負担してもらえる方向をとってもらえればと思います」と期待を高めました。
この結果に御嵩町の渡辺幸伸町長は、「議会としての意思を、重く受け止めていきたいと思っております」とコメント。御嵩町などは、今年6月をめどに廃線について結論を出す方針です。
廃線の危機に直面しているのは、名鉄広見線だけではありません。
美濃加茂市から郡上市までをつなぐ「長良川鉄道」も、実は廃線の危機に直面している路線のひとつ。郡上踊りの際、観光客も多く利用する鉄道ですが、社長でもある関市の山下市長が、一部区間の廃線を検討していることを発表。しかし、廃線を検討している具体的な区間は未定となっています。
名鉄広見線も、長良川鉄道も廃線の検討理由は共通。それは、利用者が減少し、赤字が続いていること。また、どちらも地元の学生が多く利用しているといいます。
“残すためにどうするべきか” 各自治体で検討が重ねられています。