「きょうはゆっくり寝られたら」海が見えるリゾートで「産後ケア」ホテルに設置は県内初 シリーズ【こどものミライ】
■オープニングセレモニー
「3、2、1、カット。」
福岡市東区の「ザ・ルイガンズ.スパ&リゾート」。新たな産後ケア施設のオープニングセレモニーが行われ、早速、3組の親子がやってきました。
「産後ケア」とは、出産を終えたママたちの負担を軽くするため、助産師らが赤ちゃんを一時的に預かるなどして支援する制度のことです。
■利用者
「睡眠不足で、きつい時に寝てくれないとか泣き止まないとか、生まれたら休みなくお世話が始まってしまうので。ずっと緊張しているから、きょうはゆっくり寝られたらいいなと思います。」
到着するとすぐ、赤ちゃんは別の部屋へ。1泊2日、ママから離れて助産師のもとで過ごします。
対象は生後4か月までの赤ちゃんを育てる母親で、負担額は6000円です。
久しぶりに「ひとり時間」を手に入れたママたちがまず向かったのはランチです。焼きたてのホットドッグなど、ホテルが提供する料理をブュッフェ形式で楽しむことができます。
■利用者
「サーモンがいっぱい食べられてうれしい。」
「ゆっくり食べられてうれしいです。(普段は)私が作ってさっと食べるみたいな。」
ランチを終えるとホテルの部屋に。窓からは青い海が見え、福岡市にいながらリゾート気分を味わえます。
ホテルに産後ケア施設が設けられたのは、福岡県では初めてのことです。その背景には「受け皿不足」があります。
施設を設置した福岡市東区にある真田産婦人科麻酔科クリニックでは、空きベッドを活用して産後ケアを提供しています。
■真田産婦人科麻酔科クリニック・平川俊夫 理事長
「需要に対して、供給が追いついていないところがあると思います。今この時に産後ケアを利用したい、煮詰まって苦しいといった時に、すぐニーズに対応することができないでいました。」
例えば、医療機関に産後ケアに使える空きベッドが3枠あったとしても、急な出産などでベッドが埋まれば、直前になって利用を断らざるを得ないケースもあります。
しかし、ホテルの部屋をあらかじめ確保することで、確実に産後ケアが提供できるようになったといいます。