「私の指でしか出せない音」15万人に1人の難病「アペール症」12歳の少女が奏でるピアノ
人より手が小さいため、片手で届かない音は両手で弾くのが陽香さんの演奏スタイルです。例えば、休符を利用し、右手を使って、本来、左手で弾く音をカバーしています。自身のハンデを自分なりの「工夫」で乗り越えていました。
■陽香さん
「違う人が同じ曲を弾いても、頭や心で考えていることや体の大きさが違うから、同じ曲を違う人が弾いたら違う音色になります。私の指でしか出せない音を届けたいです。」
この春、小学校卒業を機に、これまでの集大成として2時間のソロコンサートに臨む陽香さん。ピアノを終えた後、“あること”を練習していました。
■陽香さん
「私には、『アペール症候群』という生まれつきの病気があります。」
コンサートで、自身の病気について発信する時間を設けていたのです。
■陽香さん
「『アペール症』だけどピアノを弾けるということと、『アペール症』はこういう病気ということを知ってもらいたいです。」
3月に行われた、陽香さんのソロコンサート。会場には100人を超える観客が駆けつけました。
■陽香さん
「私には『アペール症候群』という生まれつきの病気があります。骨や関節がほかの人とは違う病気です。 指は短く、指の関節は曲がりません。私の指でしか出せない音を美しく響かせたい。これからもたくさん勉強します。 応援よろしくお願いします。」
この日は、2時間で10曲を演奏しました。陽香さんの「小さな指」で奏でる音がホール中に響き渡りました。
■コンサートに訪れた人
「本当にいい時間だった。」
「中学校でもピアノ頑張ってね。」
■陽香さん
「楽しかったです。全部、練習の成果が出せました。『アペール症』を知って、『アペール症』に興味を持つ人が増えてほしいです。」
(Q.ピアノはどんな存在?)
「ずっと近くにいて励ましてくれるから、友達です。」
FBSでは、陽香さんの挑戦を追ったドキュメンタリー番組を制作しました。目撃者f「小さな指、奏でる思い アペール症のピアニスト」は、4月27日(日)深夜25時50分放送です。