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【新制度】最大10円「ガソリン補助」始まる 2円値下げのガソリンスタンドも 軽トラで街を回る移動スーパー「早く安くなって」

2025年5月22日 18:33
【新制度】最大10円「ガソリン補助」始まる 2円値下げのガソリンスタンドも 軽トラで街を回る移動スーパー「早く安くなって」

物価高への対策として、ガソリン1リットルあたり最大10円の政府による定額補助制度が22日から始まりました。ガソリン価格の高騰に悩む移動販売業者からは期待の声が上がっています。

22日、福岡市博多区のガソリンスタンドを訪ねました。

■元木寛人アナウンサー
「どんな決断をしました?」
■サービスステーション博多麦野店・塚本英介 店長
「2円下げます。早く下げた方がお客様のためになるので、下げたいという思いでした。」

政府が新しい補助制度を始めるタイミングに合わせて、22日からレギュラーガソリンの価格を1リットルあたり173円と2円値下げしていました。

新たな制度では、22日からの1週間で石油元売り会社に1リットルあたり7.4円を支給し、6月中旬ごろまでに段階的に補助額を10円まで増やします。

■訪れた人
Q.ちょっと安くなりましたが?
「本当だ。助かります。」
「エアコンをつけないとか工夫しながらやっていました。ありがたいです。」

ただ、22日からの補助金は石油元売り会社に支給されるもので、値下げ前の在庫があるこちらのガソリンスタンドにはまだ、その恩恵は届いていません。

一時的に店が差額を負担することになり、苦しい部分もあるといいます。

■塚本店長
「どこまで下げていいのかというのが一番の悩みで、結局2円というところになっています。」

それでも、利用者の要望に応えたいと値下げを決めました。

■塚本店長
「少しでも安い方が(売れる)ガソリンの量も増えますし、お客様のためにもなると思いますので、今後ももっと安くなればと思います。」

多くの店の店頭価格に反映されるまでには2~3週間かかるとみられています。

ガソリンの値下げに大きな期待を寄せるのは、福岡県糸島市などを回る移動スーパーです。

■石田旭昇アナウンサー
「なかなか買い物に行けない人にとって欠かせないのが移動販売車です。きょうも続々と人が集まってきました。」

移動スーパー「いと丸くん」は、糸島市を中心に日曜日以外、毎日運行しています。1台で1日に回るのは、およそ13か所です。会社全体では合わせて6台が動いているので、ガソリン価格の負担は大きいといいます。

■「いと丸くん」チーフドライバー・谷 法代さん
「1週間に1万2000円かかるとして、1か月で(1台あたり)6万円かかります。」

この移動スーパーではガソリンの高騰で2年ほど前から、商品1点につき20円だった手数料を40円にしました。

■買い物客
「確かに高くなるけれど、自分で行ってたくさん買ったらタクシーで帰ってこないといけない。タクシー代を払うくらいだったら来てもらって買う。」
「うれしいですよ。安くなったら。」

■谷さん
「(ガソリンが)安くなって価格も安定するようになったら、1点につき40円の手数料も会社として見直したいなと。毎日、車は使わないといけないし。早く安くなってもらえれば。」

物価高で負担が増える中、家計の手助けとなるのでしょうか。新たな制度の影響が見えてくるのは、これからです。

最終更新日:2025年5月22日 18:33
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