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ヘアドネーションを続ける3姉妹 きっかけは九州北部豪雨での被災で出会った「ボランティアの人」

2025年4月13日 7:34
ヘアドネーションを続ける3姉妹 きっかけは九州北部豪雨での被災で出会った「ボランティアの人」

病気などで髪を失った子どもたちに、寄付された髪で作ったウィッグを届ける「ヘアドネーション」。福岡県筑紫野市には、6年前から寄付を続ける3姉妹がいます。3人の原動力となっているのは、2017年の九州北部豪雨で被災した経験でした。

4月4日、筑紫野市に住む3姉妹は近くの美容室を訪れていました。

■長女・千奈鈴(ちなり)さん
「すごくドキドキしています。」

長女の古賀千奈鈴さん(13)、二女の巳侑鈴(みゆり)さん(11)、三女の夕沙鈴(ゆさり)さん(9)。3人とも、髪を切るのはおよそ2年ぶりです。「ヘアドネーション」をするため、大切に伸ばしてきました。

「ヘアドネーション」とは、病気や事故などで髪を失った子どもたちに、寄付された髪で作ったウィッグを無償で届ける取り組みです。ウィッグを必要とする18歳以下の子どもはおよそ200人で、1つのウィッグを作るには少なくとも50人分の髪が必要とされています。

3人にヘアドネーションのきっかけをくれたのは、祖母の公子さんでした。

■祖母・古賀公子さん(73)
「水害の後、1回目に髪を切った時に(ヘアドネーションの)話をした。私たちとしては、いろんな人に助けられて今日があるので。」

3人の行動の背景には、忘れられない記憶があります。2017年に九州北部を襲った記録的な豪雨です。当時、古賀さん一家が暮らしていた福岡県朝倉市の比良松(ひらまつ)地区の自宅も、甚大な被害を受けました。

■公子さん
「雨戸も全く何もなくて、ただただ土があった。その中に、どこからか流れてきたいろんな物が刺さっている状態でした。」

家の中にまで流れ込んだ大量の土砂。気が遠くなるような片付けが何日も続きました。そんな時、支援に駆けつけ、共に汗を流してくれたのがボランティアの人たちでした。その温かさは、3姉妹の心に深く刻まれています。

■長女・千奈鈴さん
「片付けの合間にみんなでお茶して、幼稚園での出来事を聞いてもらってすごく楽しかったです。ボランティアの人のおかげで今、生活ができているので、ありがたいと思います。」

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