【GW】掘り出し物を見つけて!「有田陶器市」初日からにぎわう ガス代・原料に物価高騰の影響も
全国有数の焼き物の産地、佐賀県有田町では29日から、ゴールデンウイーク恒例の「有田陶器市」が始まりました。物価の高騰が焼き物作りにも影を落とす中、生産者は陶器市に販路拡大の希望を託しています。
■吉村史織アナウンサー
「午前9時を過ぎ、メインの通りが歩行者天国になりました。皆さん、店先をのぞき込んで活気にあふれています。」
毎年、この時期に開かれる恒例の「有田陶器市」は、明治時代から続く全国最大規模の陶器市です。期間中は、JR上有田駅から有田駅までおよそ3キロの道を中心に、窯元などが出す400以上の店が軒を連ねます。
■店員
「安かよ~。」
陶器市の魅力の一つが、皿や器を通常より安く買えるお得感です。
■吉村アナウンサー
「こちらの店では、7割引きのコーナーが登場しています。こちらのどんぶりは、4000円が1200円になっています。」
生産中止になった商品や、色むらやキズのある商品が、この期間だけの安値で並びます。鹿児島県から家族と来た男性は、買った焼き物をカートいっぱいに積んでいました。
■訪れた人
「1回目は運んだの。」
■吉村アナウンサー
「2回目?2回目でこの量!」
■訪れた人
「帰ったら大変だよ。片づける場所を作らないといけないから。」
地元の女性がほぼ半額で手にしたのは、透かし模様が美しいタンブラーです。
■訪れた人
「いろんな焼き物に手で触れて、心が豊かになりますね。」
一方で、焼き物作りにも物価高騰の影響が出ています。
こちらの工房では、窯に使うガス代が去年の同じ時期の倍近くになり、ことし夏には原料となる土の値段も25パーセントほど上がることが決まっているといいます。
■器とデザイン デザイナー・宮崎雄太さん
「イヤリングに使う金(きん)の値段や金液も上がっているので、全部上がっている。これだけ人が有田に来る機会はこの時しかないと思うので、ここの場所を知ってもらって、こんな機会ではない時にも来てもらえたらと思います。」
有田陶器市は5月5日まで開催され、期間中、およそ100万人の人手を見込んでいます。