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「出品できたことがうれしい」 震災乗り越え再建へ 能登杜氏“渾身の酒”並ぶ品評会

2025年4月22日 18:31
「出品できたことがうれしい」 震災乗り越え再建へ 能登杜氏“渾身の酒”並ぶ品評会

能登の酒蔵が一堂に会し、日本酒の出来栄えを確かめる品評会が22日に開かれました。会場には震災を乗り越え、再建へと向かう渾身の酒が並びました。

ずらりと並んだ一升瓶… 

蛇の目のお猪口に、次々と注がれていく日本酒。

この日、能登町で開かれたのは、日本酒の出来栄えを競う品評会です。

石川県内外の48蔵元から約150点の日本酒が出品され、審査員が一つ一つ味や香りのバランスを確認していきました。

去年元日の能登半島地震では、奥能登2市2町にある11蔵元全てが被災し、能登での酒造りが困難な状況が続きました。

数馬酒蔵の従業員(去年2月取材):
「降りると… その亀裂。入っていただくとわかるんですけど、建物全体が歪んでいますね。丘みたいになっていて」

150年以上の歴史を持つ能登町の数馬酒造。

貯蔵施設への被害や断水などで、発災当初は酒造りが難しい状況でしたが、従業員が一丸となって能登での製造にこだわり続けてきました。

数馬酒蔵の従業員(去年2月取材):
「社員の中でも避難所から通っている者もいますし、水がきてない社員もおりますので、土日も交代で働くんですけれども、今は月から金曜日までという形で、時間を短縮して作ってます」

数馬酒造では、去年10月に新酒の仕込みを本格再開させ、この日は2種類の日本酒を出品しました。

数馬酒造醸造責任者・栗間 康弘 さん:
「環境が一変した中で製造してきたので簡単ではなかった。杜氏組合の品評会で入賞することが一つの目標でもあるので、入賞できるかわからないが、出せたことがとりあえずうれしい」

震災を乗り越え再建へと歩み始めた能登の酒蔵。

品評会の結果は、23日に発表される予定です。

最終更新日:2025年4月23日 11:50
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