新生児は高リスク 激しいせきが特徴「百日ぜき」の感染者 県内で6年ぶり高水準 山梨
激しいせきが特徴の「百日ぜき」の感染者数が山梨県内で6年ぶりの高水準となっています。
新生児が感染した場合、命を落とす危険もあり専門家が注意を促しています。
県によりますと、県内の医療機関が先週1週間に届け出をした百日ぜきの感染者の報告数は8人で、5週連続で5人を超えました。
過去5年間の感染者数と比べると、今年の感染者数は突出していて、総感染者数は55人となっています。
感染者数が10人を超えるのは、2019年以来6年ぶりです。
百日ぜきはくしゃみやせきによる飛沫で感染が広がる感染症で、激しいせきが連続する症状が特徴です。
激しいせきこみによって、呼吸ができなくなったり、嘔吐につながったりすることもあるといいます。
山梨大 医学部感染症学講座 鈴木哲也特任准教授
「特に気を付けなければならない世代は生まれたばかりの子ども。大人と同じようなせきの発作になるので、呼吸ができなくなってしまう。せきがひどすぎて呼吸が止まってしまって、命を落とすことがある」
鈴木准教授は新型コロナをはじめとする感染症対策への意識が弱まっていることか、百日ぜきの感染者はさらに増えるのではないかと指摘しています。
鈴木哲也特任准教授
「基本的には呼吸器の感染症なので、今まで身に付けてきたせきエチケットをしっかり行うことが、一番身近で手軽で効果的な対策だと思う」
鈴木准教授は重症化リスクの高い妊婦や新生児は、ワクチン接種も選択肢の一つとして考えて欲しいとしています。