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田中法相が辞任 野田政権には大きな打撃

2012年10月23日 13:56
田中法相が辞任 野田政権には大きな打撃

 暴力団関係者との過去の交際などが明らかになっていた田中慶秋法相が23日朝、体調不良を理由に辞任した。就任からわずか3週間での辞任となる。臨時国会を前に事実上の更迭との見方も出ており、野田政権には大きな打撃となる。

 藤村官房長官は23日午前の会見で、「体調不良により入院し、検査の結果、いくつかの症状で加療が必要だということで、大変残念ではあるが、辞表を受理した」と述べ、辞任は「体調不良」が理由と強調したが、田中法相をめぐっては、暴力団関係者との過去の交際や、外国人が経営する企業からの献金問題が明らかになっていた。

 また、先週、国会への出席要求に応じなかったことから野党側は強く反発し、辞任を求めていた。来週からの臨時国会では集中砲火を浴び、政権へのダメージがさらに大きくなるとして、民主党執行部は水面下で自発的な辞任を促しており、田中法相も最終的に受け入れた形。

 野田首相は直ちに後任の法相の検討に入る。野田内閣での閣僚辞任は、去年9月の鉢呂経産相以来2人目だが、野田首相が行う閣僚人事には民主党内からも疑問の声が出ている。

 一方、自民党・石破幹事長は23日午前、「田中さんの問題もあるが、なぜそのような人を任命したのかということです。なにが政治主導だということです。責任感が全くなく、学習能力がないと断ぜざるを得ない」と述べている。