女性議員が活躍?まだまだ少ない日本の現状
最近、政治の世界で、小池都知事や民進党・蓮舫代表など、女性の活躍が目立っている。逆に言えば、女性の活躍が目立つほど、日本では女性の政治家自体が少ないという現状がある。「女性が政治を変える」をテーマに日本テレビ政治部・原聡子記者が解説する。
世界を見ると、既に国のトップに女性が就いている国がたくさんある。例えばドイツのメルケル首相、イギリスのメイ首相、韓国の朴大統領、ノルウェーのソールベルグ首相など、各国のリーダーに女性は多い。
――アメリカでも初の女性大統領が誕生する可能性もある。こういった国は、女性の政治家自体が多いのだろうか。
はい。国会議員の女性比率で見ると、ノルウェーやドイツは約4割の国会議員が女性。一方で、日本の衆議院では、9.5%、参議院でも先日の選挙で増加したとはいえ20.7%となっている。世界の平均は両院合わせて22.8%が女性なので、日本は低い数値といえる。
――女性議員が少ない事でどんな影響があるか。
政治家に女性がほとんどいないから、“女性の生きやすい環境を作る政策”が整いにくいと指摘されている。実際、北欧の国などでは女性議員が多いので、女性が社会進出できる環境や子供や子育ての政策が整ったといわれている。また、そもそも政治家は国民の代表なので、その意味でも半分は女性であるべきとの考えもある。
――どうしたらもっと女性議員が増えるか。
議員の女性比率が多い国では、多くがクオータ(割り当て)制という制度を導入している。国によって色々なやり方があるが、議席、もしくは候補者について一定割合を女性にすると決める制度のことだ。
こうした制度は、世界100か国以上で導入されていて、これにより女性議員の割合を増やしてきた。実は、日本でもこの制度の導入を目指し、超党派の議員連盟が発足している。日本の現状を少しでも変えるためにも、様々な環境を整えていく必要がありそうだ。