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獣医学部開設 菅長官“総理の意向”否定

2017年5月17日 16:08
獣医学部開設 菅長官“総理の意向”否定

 安倍首相の友人が理事長を務める学校法人による獣医学部の開設をめぐり、民進党は「総理のご意向だと聞いている」などと記された文部科学省の内部文書を入手したと追及した。

 民進党の玉木雄一郎議員は、松野文部科学相に対して、文書の内容から「安倍総理の強い意向を受けて多少無理があっても設置を決断したのではないか」とただした。

 玉木議員によると、文書は学校法人・加計学園の獣医学部開設をめぐり、国家戦略特区を担当する内閣府から文科省の担当者に伝えられた内容が書かれたもの。「内閣府の回答」と題された文書には獣医学部の開設について「最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる。設置の時期については総理のご意向だと聞いている」などと記されている。

 民進党・玉木議員「こうした文書が現に存在するのかどうか、大臣お答えください」

 松野文科相「現状においては、その文書の存在も含めてですね、私は確認をしていないということでございます」

 松野文科相はこのように、文書は確認していないと述べた。さらに「安倍総理からの指示はまったくないし、官邸の意向があるとの報告があったこともない」と主張した。

 また菅官房長官も会見で、安倍首相から一切指示はないと強調している。

 菅官房長官「官邸の最高レベルが言っているだとか、総理のご意向だと聞いている、こうしたことを言ったことはまったくなく、総理からも一切指示はない」

 一方、民進党の蓮舫代表は「疑惑が深まった」としている。

 民進党・蓮舫代表「総理のお友達、総理夫人のお友達だけに特別の配慮がなされていたという疑惑は深まりました。引き続き衆参一体となってこの問題、明らかにしていきたいと思います」

 民進党は獣医学部の設置認可の経緯などを調べる調査チームを立ち上げるなど、徹底追及する方針。