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前川氏“首相補佐官が直接要求”本人は反論

2017年5月30日 19:59
前川氏“首相補佐官が直接要求”本人は反論

 加計学園の獣医学部開設問題で、文部科学省の前川喜平・前事務次官が去年、安倍首相の補佐官から、対応を早めるよう直接、求められたと明らかにした。

 加計学園の獣医学部開設をめぐっては、「安倍首相の意向と聞いている」として内閣府から文科省に働きかけがあったとする前川前事務次官と、政府の言い分が食い違っている。

 30日、前川前事務次官は書面でコメントを発表し、去年の9月と10月の計2回、和泉洋人・首相補佐官に呼ばれ、文科省の対応を早くしてほしいなどと求められたことを明らかにした。和泉補佐官から「首相は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」という趣旨の発言があったとしている。

 前川前次官は、担当課に趣旨を伝え、松野文科相には報告しなかったという。これについて松野文科相は、「担当課の職員も承知していない」と述べている。

 一方、和泉補佐官は日本テレビの取材に対し、「安倍首相から指示を受けたことはない。また、行政を曲げて対応しろとは言っていない」と反論した。

 また、菅官房長官は30日の記者会見で、「前川さんが勝手に言っていることにいちいち政府として答えることはないと思う」と述べている。