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2017年6月9日 18:58

加計問題文書「再調査」一転方針転換のワケ

加計問題文書「再調査」一転方針転換のワケ
(c)NNN

 安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設をめぐる問題で、文科省内で作成されたとされる文書について、松野文科相は9日の会見で、再調査を行うと表明した。日本テレビ政治部・小栗泉部長に聞く。


――松野文科相は「再調査を行う」と一転して方針を転換したが、方針はいつ変わったのか。

 明らかに8日夕方以降、変わった。それまで「再調査は一切必要ない」と話していた安倍首相周辺の話のトーンが、「あらゆるケースを考えている」「世論もあるから」と変わった。

 実は官邸では毎日、首相や官房長官、官房副長官らが集まって午後にミーティングを行っているが、8日の席上で首相側近の一人が「報道から厳しい指摘も受けているし、国民も納得しない。ちゃんと再調査するべきだ」と進言したという。

 今月23日には東京都議会議員選挙が告示される中、世論の批判をかわす意味でも、ここで再調査を行うことには、与党内からも「良かった」とホッとした空気が流れている。


――方針転換によって、安倍政権の求心力はどうなるのか。

 ここまで再調査について、木で鼻をくくったような対応を繰り返してきたことの影響は大きいと思う。

 ただ、政府としては「文科省内で作成されたとされる文書があったか、なかったか」という問題と「加計学園の獣医学部新設をめぐり、安倍首相の働きかけがあったのか、なかったのか」という問題は別問題と切り分け、「行政がゆがめられたことはない」「やましいことは一切ない」と強気の姿勢だ。

 ある政府高官は、内閣支持率が落ちるのではと問われ、「大丈夫でしょ」と答えている。


――政府が真相究明に向けて本気かどうか、まずは再調査の内容が問われるが。

 いつまでに、どういう調査をするのかがポイントだが、現状、松野文科相は「早急に徹底した調査を行い、結果がまとまり次第、発表する」としか明らかにしていない。

 ある自民党幹部は、調査結果の発表は今月18日に会期末を迎える今国会の「会期内にやらなくてもいい」としている。

 民進党内からは、それだと国会で追及する場がなくなってしまうから、再調査は「首相のパフォーマンスではないかと、つい疑ってしまう」という声も聞かれる。

 それだけに、調査することありきではない、私たちが納得いく調査結果の公表が求められる。