進次郎氏唱える“国会改革”に期待と警戒

国会の審議はこのままでいいのか。国会議員の中で今、改革への動きが始まっている。その中心となっているのが、自民党の小泉進次郎議員。その動きを追った。
先月、京都の観光地を訪れていたのは、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長。その後、トロッコ列車に揺られある場所へ。
小泉進次郎衆院議員「休みがないけど、休み気分は味わえる。働き方改革を世の中に訴えているのに、働き方が最悪なのが政治家なんだから、民間に言っている場合じゃないです」
行き着いた先は満席の講演会場。訴えたのは、国会が抱える問題を解消する“国会改革”について。
小泉進次郎衆院議員「この写真を見てください。予算委員会で安倍総理が答弁席に立って質問に答えている。後ろのすべての大臣、質問がないのに座っている。朝9時から夕方5時まで。時間も税金も政治家も、このままだと無駄遣いになってしまう」
今年3月以降、12回にわたり、自民党の若手議員らと議論を重ねてきた小泉氏。小泉氏らの呼びかけで国会改革を実現させることをめざす、超党派の議員会議が発足。100人以上の議員が集まった。
小泉進次郎衆院議員「どんなに小さいと言われてもいいから、1つでも(平成のうちに風穴を)あけるんだと」
改革を実現させようと、精力的に動く小泉氏。小泉氏がにじませたのは、“森友問題”や“加計問題”などスキャンダルが続いたことへの強い危機感。
小泉進次郎衆院議員「1年以上にわたり国民と国会は、森友・加計問題に振り回されてきた。国会の役割を強化することで国民の政治への信頼を取り戻すべきだ」
自民党の若手でまとめた提言では、ペーパーレス化やIT化を進め効率を高めること、党首討論を2週に1回、夜に開いて内閣の説明責任を強化することのほか、スキャンダルなどの追及は特別調査会で法案の審議とは別に行うことなどを訴えている。党側から改革を進めることで“官邸主導”を強める安倍政権のあり方に一石を投じる狙いもあるのだろうか。
一方、自民党内からは「やるのはいいが、きちんと野党をまとめられるのか」という冷ややかな声も。野党の立憲民主党からは警戒する声もあがる。
立憲民主党・枝野代表「我が党から参加すべきではない。少数会派も含めた全会派がそろったところでやらないと全く意味もない。パフォーマンスにすぎない」
国会改革の実現をめざす小泉氏ら。野党もまきこみ、成し遂げることはできるのだろうか。